2025.09.25
とわの森三愛高校(北海道江別市)
学生王座へ 基本励行着実に

高圧洗浄機で牛を洗う生徒
酪農学園大学附属とわの森三愛高校アグリクリエイト科機農コースの共進会班メンバーは1~3年生の19人で構成され、夕方の活動に励む。9月19日の石狩・空知予選会にはジャージー種含め6頭を出品した。餌やりを終えると出品牛を牛舎から出し、高圧洗浄機で体を洗い、ラウンダーを用いた調教やリードの練習など、互いに協力し丁寧に世話をこなしていく。共進会に向けた運営は教師の指導を受けつつ、全員が自主的に進めている。

班長の山﨑さん㊧と副班長の伊藤さん
ホル全共に向けて、飼養管理を徹底するとともに牛洗いを念入りに行い、初出場となる1年生のリード指導にも力を入れている。生徒を指導する同科の西川謙先生(48)は、「一番大切なのは日頃の飼養管理」だと言う。牛が餌を十分に摂れるよう快適な飼育環境を整えることなど、基礎・基本を徹底することが肝要と強調する。
共進会が近づくにつれて、緊張も高まる。共進会前日の夕方からは、牛を清潔に保つため糞取り当番を交代で行い、睡眠時間は1、2時間しか取れないこともあるという。それでも3年生で副班長の伊藤瑠猪(るい)さん(17)は「自分で世話した牛が上位に入ると達成感があり、これまでやってきてよかったと感じる」と振り返る。西川先生は「共進会を通して、優秀な酪農家さんや、同じ目標に向かって競い合い高め合う仲間との出会いは、生徒にとって最大の財産になる」と意義を強調した。
3年生は高校最後の大会になる。「参加する高校はライバルになるが、お互い切磋琢磨し、悔いの残らないように一緒に頑張りましょう」と、共進会班のリーダー二人は酪農を学ぶ全国の高校生へエールを送った。