トピックス②
斑点米カメムシ類

2025.02.19

 世界気象機関(WMO)によると、2024年は前年に続き観測史上最も暑い年となった。農業生産も雑草の分布拡大や病害虫の多発など、大きな影響を受けた。病害虫では特に斑点米カメムシ類が多発した。農林水産省に対応を聞いた。

農林水産省 消費・安全局 植物防疫課
イネカメムシ成虫

 斑点米カメムシ類の主要な種類は、アカスジカスミカメ、クモヘリカメムシなどであり、地域ごとに優占となる種類が異なる。昨年は春から夏にかけて気温が全国的に高く、増殖に好適な条件であったことから、31道府県から39件の注意報が発表され、過去10年で最多の発表件数となった。防除対策は、①増殖源・飛来源となる畦畔(けいはん)などの雑草の除去②本田の薬剤散布——などであり、引き続き徹底をお願いしたい。
 また、イネカメムシは出穂直後のもみを加害することにより、不稔(ふねん)をも引き起こす斑点米カメムシ類で、近年、発生増加や収量の減少が報告されている。他の斑点米カメムシ類の薬剤散布は主に穂ぞろい期以降に実施されているが、イネカメムシの薬剤散布適期は異なる。イネカメムシによる不稔被害が懸念される地域では、出穂期の薬剤散布を実施いただきたい。また、本虫は斑点米も生じさせるため、薬剤散布後も本田内の発生量を継続的に観察し、発生量が多い場合は、斑点米の被害を防ぐために追加の薬剤散布を実施する必要がある。なお、一部の地域では特定の薬剤に対する感受性の低下も確認されていることから、都道府県の情報も参考に、効果のある薬剤を選択いただきたい。
 全国の真夏日の年間日数は増加している中、今後も斑点米カメムシ類を含め病害虫の発生量が従来と異なる動向を示す可能性があり、病害虫の発生状況など地域内での情報共有がますます重要となっている。水田内の病害虫の発生状況を小まめに確認しつつ、関係者間で病害虫の発生状況に関する情報共有を徹底していただきたい。