JA広島市 伝統野菜の味「広島菜漬」
地元の伝統野菜 守り続ける
広島菜の起源は諸説あり、明治25(1892)年川内村(現在の広島市安佐南区川内)の木原才次が京都西本願寺参詣の際、観音寺白菜を持ち帰り、従来の京菜と交配し、年月をかけ広島菜を栽培したのが始まりといわれています。長年、各農家ごと自家採種を続けており、茎の長さや葉の大きさなど農家ごとに個性があります。
最大の広島菜栽培地は広島市安佐南区川内地区。11月中旬から年明け1月末にかけて収穫時期を迎え、寒さが厳しくなると風味が一段と増してきます。1株の重さはなんと2㌔。5株をひとつに結わえ、約2㌧の広島菜をトラックに詰め込みJA広島市広島菜漬センターへ運び込まれ、生産者が直接手渡します。
「荒漬け」「洗浄」「中漬け」を経て「広島菜漬」が出来上がります。伝統ある定番の「浅漬け」「古漬け」をはじめ、それらを加工した多彩な商品も開発。炊き立てのご飯のおともはもちろん、チャーハンやパスタの具材として活用でき、広島菜漬の新たなカタチと味わいが調理や食卓での可能性を広げます。
また、川内地区の農業従事者で組織するJA YOUTH広島市佐東支部のメンバーは小学校と連携し、地元の伝統野菜である「広島菜」の栽培指導を通じた食農教育活動を30年以上続け、子どもたちへ伝統野菜を守り続ける大切さを伝えています。さらに「広島菜」と交配し雑種ができることを防ぐため、地域に自生するカラシ菜の除去作業を、広島菜生産者とJA、行政、関係業者らで毎年行っています。
こうした農家の皆さんの継続的な活動により守り続けている広島の伝統の味「広島菜漬」、ぜひ、ご賞味ください!