高温期でも完熟出荷可能な大玉トマト
「愛夏(あいか)」

「愛夏(あいか)」新発売
耐裂果・軟果に優れ、高温期の出荷も可能な大玉トマト

 近年、異常気象の影響で40℃を超える酷暑となる中で、夏秋栽培・抑制栽培のトマトではハウス内が高温になり、裂果などの生理障害果が発生しやすくなっています。また、出荷後の輸送中に軟果などで品質が低下してしまうなど、輸送面での課題も高まっています。 

 武蔵野種苗園は、栽培が容易で市場性の高い品種の要望に応えるため、生理障害に強く、複合耐病性を有した「愛夏(あいか)」を開発、発売しました。

品種特性
生理障害果少なく、硬玉、耐病性に優れる

生理障害果(裂果・軟果・黄変果・空洞果・艶なし果)の発生が少ない

耐裂果性‥‥高温・乾燥・低温・多水分による裂果に強い。
耐黄変果‥‥ユニホームカラーの品種でヘタ周りの緑が残ることは少ない。

果実特性に優れる

果形は豊円で果色・色周りが良く、低段から果形のそろいが良く、乱形果などの発生が少ない。着果性に優れ、生理障害果が少なく可販果率が高い。
硬玉で日持ち性が良く、遠方地への出荷でも軟果玉の発生が少ない。

草勢・草姿

草勢は強く後半までスタミナが続き、異常茎(メガネ)の発生は少ない。
節間は中程度で作業性に優れる。

病虫害耐病性に優れる

トマトモザイクウイルス(Tm-2a)、トマト黄化葉巻病(イスラエル、マイルド系統)、葉かび病、斑点病、根腐萎凋病、萎凋病(F:R-1,2)、半身萎凋病、ネマトーダに耐病性を有する。

適応作型

夏秋栽培・抑制栽培の作型に最も適し、長期栽培も可能。

栽培のポイント
追肥や葉面散布、多めのかん水がポイント

草勢管理・維持

初期草勢が強いので、ホルモン処理で確実に1段果房を着果させる。
草勢が強い場合は、下葉を多く摘葉し、生長点も斜めに誘引する。
着果が確認出来ていれば3段花房開花時ごろに行い、生長点の草勢を見ながら、4段花房開花~着果までには追肥を行う。

葉先枯れ対策

着果負担が大きいことから、カリ欠乏による葉先枯れが発生する可能性があり、初期は5~6段花房付近で発生しやすいので、4段花房頃に追肥や葉面散布(カリウム・マグネシウム・ホウ素他微量要素の入ったもの)などで対策を行う。

かん水管理と果実肥大

水分を好む品種で、乾燥気味の水分管理では、果実が小玉傾向になるので、やや多めにかん水を行う。ロックウールや養液土耕、水持ちが良い土壌に適している。

台木の選択

土壌病害が発生していれば、それに対しての抵抗性台木を使用する。夏秋・長期栽培で草勢が出にくい圃場(ほじょう)は草勢の強い台木を使用する。養液土耕や地力の強い圃場は中~弱の台木を使用する。短期作は、草勢の中~弱の台木を使用する。

【問い合わせ先】
株式会社武蔵野種苗園
住所 〒171-0022 東京都豊島区南池袋1-26-10
TEL 03-3986-0715
HP  http://www.musaseed.co.jp/