2025.10.24
現場取り残さない推進を
浅井農園 代表 浅井雄一郎氏

6月に開かれたスマート農業イノベーション推進会議の設立総会では、運営委員長を務める、トマトを生産する浅井農園の浅井雄一郎代表が決意表明をした。これまでの普及体制を振り返り、現場を取り残さないスマート農業推進に意欲を示した。
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スマート農業技術を活用して農業現場にイノベーションを起こし、生産性を向上させ成果を上げてきたプレーヤーもたくさんいると思うが、一方で、正直に言って多くの農業者、農業現場が取り残されていた感もいなめないと思っている。
研究機関、メーカーが新たなソリューションを開発して補助金によって農業現場に技術が導入されるものの、農業者は実証圃(ほ)と実証データを提供するだけで終わってしまい、なかなか深いレベルで開発者と受益者がパートナーシップを構築することはこれまでできてこなかった。
昨年、スマート農業技術活用促進法が施行され、わが国のスマート農業の新しい歴史が始まっていくと思う。イプサのプラットフォームを活用して多様な立場にある皆さまの連携、新結合が促され、生産方式の革新、開発供給事業活動の好循環が生まれ、多様なプレーヤーの参画、協議会を中心としたコミュニティーの形成によって、イプサが日本農業の進化を加速させるオンリーワンのプラットフォームになることを期待している。
