長ネギの溝内省力施肥とは
長ネギ栽培では、収穫までに数回の土寄せを行いながら3~5回の追肥を行うことが一般的である。本格的な成長が始まったら肥料の供給を切らさないことがポイント。肥料が持続的に供給されることが高品質なネギを栽培する上で重要である。しかし、追肥作業は生産者の負担が大きく、また天候などによって適期の追肥ができないこともある。
このような現場の声に応え、サンアグロ株式会社(以下、サンアグロ)は、硫黄コーティング肥料の溝施肥による追肥の省力化を勧めている。施肥回数が減り、施肥量も低減できるなどの効果が期待できるという。
溝内省力施肥を実施する生産者の声
秋田県の福士さんは就農26年のベテラン農家で、長ネギ栽培も20年の経験があります。従来は、4、5回の追肥を行っていましたが、作業の省力化のために取り入れたのが、「硫黄コーティング肥料」の溝内省力施肥です。
「最初は不安もありましたが、今では、全面積で溝内省力施肥を行い、安定したネギ栽培を実現しています」と話します。
溝内省力施肥 肥料の使い方
溝施肥のタイミングには、いくつかのパターンがある。
①定植1カ月後を目安とした1回目の土寄せ時の施肥(全量土寄せ時施肥体系)
②定植前施肥と1カ月後(土寄せ時)施肥(2回施肥体系)
③定植前の元肥重点型施肥(全量元肥施肥体系)
いずれも施肥する位置は、植え溝の中になる。
初めは肥料焼けを心配して全量土寄時施肥体系(上記①)や2回施肥体系(上記②)から試す生産者が多いが、ベテラン生産者の中には定植前の全量元肥施肥体系(上記③)に移行するケースもある。
溝内省力施肥に使用する肥料
サンアグロは、硫黄コーティング肥料を配合した専用肥料を勧める。すぐに効くチッソと緩やかに効くチッソ(硫黄コーティング肥料)がバランス良く配合されており、施肥の省力化に役立つ。
硫黄コーティング肥料とは、尿素の周りを硫黄でコーティングした肥料である。尿素が溶け出した後の被膜殻が土壌中の微生物によって分解されるため畑に殻が残らない。また、被膜殻の分解が進むと土壌中で硫黄はネギの栄養に変わる。近年は、コーティング肥料殻(プラスチック)が海に流れ出し問題となっているが、硫黄コーティング肥料はプラスチックを使用していないため、環境に優しいコーティング肥料として水稲栽培を中心に注目が集まっている。
【お問い合わせ先】 社名:サンアグロ株式会社 住所:〒103-0016 東京都中央区日本橋小網町17番10 日本橋小網町スクエアビル TEL:0120-6969-23(フリーダイヤル) URL:【硫黄被覆肥料についてはこちら】https://www.sunagro.co.jp/pickup/fertilizer/ |