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「イチゴのハダニ防除~灌注処理の有用性」座談会②
定植前からうまく抑える

2017年07月25日


気門封鎖剤の活用

座談会全景

渡邊(香川) オイルタイプの気門封鎖剤は効果が高い。基本はオイルタイプを使いたいが、果実表面の傷みや界面活性効果がなく付着しにくいという難点もある。剤によって効果がかなり違ってくる。

関根(宮城) 試験結果から、調合油乳剤は効果が高いことが分かった。また今年3月に、ハダニが多発した圃場で、同剤と還元でん粉糖化物液剤を散布したところ、ハダニは減った半面、天敵のミヤコカブリダニは一時的に少なくなったがすぐ元に戻った。気門封鎖剤は防除効果が高く、天敵への影響が少ないといえる。「天敵がいるから気門封鎖剤を散布しない」というのではなく、できるだけ早く気門封鎖剤で手を打ってハダニを減らし、天敵の定着を待つ方がいい。

柳田(福岡) 本県でも気門封鎖剤と天敵の組み合わせの防除効果が高く、カブリダニへの大きな影響は認められなかったため、宮城県と同様に「天敵+気門封鎖剤」の実用性はあると考えている。ただし、薬害が生じやすい面もあるため、開花期までの使用を中心にハダニを防除するように呼び掛けている。

石川(愛知) 関根さんの研究でハダニ多発時のマシン油乳剤の効果が高いというのを知り、こちらも実験してみたら確かに効果が高かった。薬害が出ないようにマシン油乳剤をうまく使えないか検討している。

関根(宮城) マシン油乳剤がうまく使えればコストも安いしメリットはある。ただ混用すると薬害が出やすい面もある。

渡邊(香川) 薬害もそうだが、散布むらの方が気にかかる。かかったところが染みのようになっているので散布のむらがよく分かるが、それを見ると結構むらになっている。直接かからないと効果がないため、散布むらの影響は大きい。

石川(愛知) 本圃の防除で気門封鎖剤を使うとき、むらなく散布するのは実際には難しい作業だ。

渡邊(香川) 定植直後なら、葉が立っていて気門封鎖剤がかかりやすい。高設栽培だとハダニ発生が激しく、被害も甚大になる。土耕栽培とは異なる次元での備えが必要だ。

炭酸ガス処理技術

座談会全景

司会 炭酸ガス処理技術についてはいかがですか?活用する上での注意点などもあれば教えてください。

小林(栃木) 栃木県内で炭酸ガス処理技術の研究が先行したこともあり、県内産地でも同技術への期待が高い。

関根(宮城) 宮城県内でも法人を中心に導入されている。ただ夜温が下がっている時期の処理になるので、処理温度が十分保てず効果に振れがある。死虫率99%は魅力だが、残り1%が本圃での発生要因になってしまう。温度を確保する対策が必要になる。

小林(栃木) うまく効果を発揮できていないところは処理時の気温の低さに問題がある。処理時の温度に気をつける必要がある。

柳田(福岡) 防除効果は高いため、実用性は高い。ただし、化学農薬と異なり残効性がないため、炭酸ガス処理後の定期防除は必要である。県内で炭酸ガス処理を利用しているところでは「炭酸ガス+天敵」の体系でハダニを上手に抑えている。

渡邊(香川) 当県の品種「さぬきひめ」では、現在の育苗方法だと薬害が出る可能性があるため、炭酸ガス処理技術はまだ試験段階である。

石川(愛知) 愛知県内では昨年度10台程度の導入だった。柿の渋抜き施設を用いて部会で共同利用したところがあった。

宮城県農業・園芸総合研究所 園芸環境部虫害チーム 副主任研究員 関根 崇行 氏

関根 崇行 氏

宮城県農業・園芸総合研究所
園芸環境部虫害チーム
副主任研究員

栃木県農業試験場 研究開発部病理昆虫研究室 主任 小林 誠 氏

小林 誠 氏

栃木県農業試験場
研究開発部病理昆虫研究室 主任

愛知県農業総合試験場 環境基盤研究部病害虫防除室 専門員 石川 博司 氏

石川 博司 氏

愛知県農業総合試験場
環境基盤研究部病害虫防除室
専門員

JA香川県 営農部園芸課 病害虫専任指導員  渡邊 丈夫 氏

渡邊 丈夫 氏

JA香川県
営農部園芸課 病害虫専任指導員

福岡県農林業総合試験場  病害虫部病害虫チーム 研究員 柳田 裕紹 氏

柳田 裕紹 氏

福岡県農林業総合試験場
病害虫部病害虫チーム 研究員

バイエル クロップサイエンス カスタマーマーケティング本部 フィールドマーケティング エキスパート 丸山 宗之 氏

丸山 宗之 氏

バイエル クロップサイエンス
カスタマーマーケティング本部 フィールドマーケティング エキスパート